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  • 2025.05.31
  • お知らせ

ステージでの心構え

ドラマー歴が長くなるほど、ステージという場所の“重み”がわかってきます。技術だけでは乗り越えられない、あの独特の空気感。今回は、プロドラマーとしてステージに立つ上で大切にしている「心構え」を共有します。

1. ステージは“自分のため”じゃない

まず大前提として、ステージは「お客さんのため」にあるという意識を持つこと。

どれだけ自分が気持ちよく叩けても、観客が置いてけぼりでは意味がない。

「どうやったら一体感が生まれるか」「どうしたら音楽で空気を変えられるか」を常に意識してプレイすることが、プロの第一歩です。

2. “緊張”は仲間に伝わる

本番前、多少の緊張は誰にでもあります。

でも、ドラムはリズムの柱。不安な表情や挙動は、そのままバンドメンバーに伝染します。

「俺が支える」という気持ちが全員を安心させ、バンドのグルーヴを引き出します。

そんなときは、深呼吸。目を閉じてテンポをイメージし、自分の“ホーム”に戻る感覚を大事にしましょう。

3. “アクシデント”は当たり前

プロの現場でも、トラブルは日常茶飯事。

スティックが飛ぶ、クリックが聞こえなくなる、モニターが不調……。

でも、慌てず自然に処理できるのがプロです。

そのためには普段からの準備が重要:

  • スティックの予備をすぐ取れる位置に置く
  • トラブル時の“引き出し”を用意しておく
  • 何より「音楽が止まらなければOK」というマインドを持つこと

4. ステージ上での“笑顔”と“アイコンタクト”

ドラムは後ろにいる楽器。でも、アイコンタクトや笑顔一つで全体の雰囲気を変えられます。

プレイに集中するのは大事ですが、余裕が出てきたら前を見て、メンバーと視線を交わしましょう。

たったそれだけで、演奏は「演奏」から「パフォーマンス」に変わります。

5. 「終わった後」が本当の勝負

ステージが終わった後に、何を感じ、何を反省するか。

プロとして一番成長できるのは、この時間です。

録音を聴く、映像を見返す、共演者やスタッフの声を聞く——そのすべてが次のステージの糧になります。

プロの心構えとは“気遣い”の塊

プロとしてステージに立つとき、最も大事なのは「音楽」ではなく「空気」を読む力かもしれません。

演奏、感情、トラブル対応、空気作り——そのすべてが揃って初めて、「ドラマーとして信頼される人間」になれるのです❗️

好きな言葉

やらない後悔より、やって後悔しよう